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モーニングセミナーレポート

           
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第392回 モーニングセミナー

日にち:令和2年7月21日(水)6:30 〜
講 師:西条市役所 社会教育課 副課長 伊藤 敏昭 氏
テーマ:「 眞鍋嘉一郎を支えた人たち 」
 

 郷土の偉人「眞鍋嘉一郎」は明治11年生まれ。物理療法、レントゲン学、温泉療法の先駆者。飯坂温泉で日本ではじめてラジウム泉の存在を確認、「飯坂」の名を有名にした。氏のなした数々の功績により「医聖」と呼ばれる。西条高等小学校(現西条高校)を卒業、伊予尋常中学(松山中学・現松山東高校)に進む。前者では、金子元太郎先生に、後者では英語教師としての夏目漱石に出会う。父親に早世され、眞鍋家は裕福ではなかった。母方の伯父である日野徳太郎氏が学費を出してくれた。また、松山の学校に転勤されていた金子先生のお宅に下宿させてもらい、先生の家の諸々の雑事を手伝いながら、他の書生と共に先生を囲んで勉学に励んだ。東京の第一高等学校(現東京大学)に進学。ところが、入学金・教科書購入・制服、制帽などの購入費もない。郷土出身の寿司屋とたまたま出会い、自分の志とそれを達成するための資金がないと正直に打ち明けたところ、20円くれた。お陰で何とか入学できたが、次なるお金をどうするか、思案していたところ、前年にドイツ語教えてくれたドイツ語の教授が彼が優秀であったことを覚えていてくれて、翻訳のアルバイトをさせてくれ、さらにその先生の玄関番などを務めどうにかなった。さらに先生と接することにより、ドイツ語を磨くこと、また、先生が医学の教授でもあることにより医学の勉強をするよい機会となった。学問における師は金子元太郎・夏目漱石(英語を習った)・東京大学の青山診療所の先生・岡田和一郎(西条出身の耳鼻科の先生)など多数、また政界における人脈も、郷土国安出身の川上哲太(文部省参与官)・十河信二(鉄道省経理局長)・鈴置倉次郎(文部省政務次官)・永田鉄山(陸軍軍人)・浜口雄幸(大蔵官僚、内閣総理大臣)など多数あり、嘉一郎が自分の講座を持てない苦節十年を味わっているのを助けてくれ、ついに東大に青山診療所と並ぶ、内科物理療法学講座を設立することができた。このようにお金のない嘉一郎であったが、世の中に何ができるかを常に考え、信念を持って突き進んでいたその姿勢が多くの人の心をとらえ、支えてくれたのであろう。万人幸福の栞にある「運命は自ら招き、境遇は自ら造る」「物はこれを生かす人に集まる」「人生は神の演劇、その主役は己自身である」を実践した人であったと思う。



西条西倫理法人会 MS副委員長 富樫 智純 「浄明寺住職」 (著)

   


   
   
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