仕事の悩みとして、従業員さんとうまくいかないことや、多くの従業員さんに辞められたことをきっかけに倫理指導を受けた。

その倫理指導により、母に誤りなさいと言われ、これが仕事のなんに役に立つのだろうと思いながら、半信半疑で実行に移した。それでも仕事の悩みは改善されなかった。

次に、義父母に謝りなさいと言われ、義父母にはいつも良くしてもらっていたし、思い当たることもしばしばあったので素直に実行した。でも相変わらず仕事の悩みは改善されないままだった。

その次は、夫に謝りなさいと言われ、何を謝るのかと問うと、一度でも夫の夜の誘いを断ったことがないかと問われ、確かにそういうことも幾度かあったことを思い出し、これまでの成り行き上で言われるがままに謝ってみた。でも仕事の悩みは改善されない。

あるとき、今度は父親に謝りなさいと言われた。父親とは長年生き別れている。その昔暴力によるひどい仕打ちを受け、いい思い出のない父親になんで謝らなければならないのかと思ったので、どのにいるかもわからない父親には謝れないと言うと、写真はないのかと問われ、あると答えると、その写真に謝りなさいと諭された。なぜか今までの倫理指導の流れの中で言われるままに実行していることが習慣となっており、、またもや言われるがままに父親の写真に向かって謝り続けた。ここまできても、やはり仕事の悩みはまったく改善されず続いていた。

不思議なもので、この後、病魔に襲われた父親と再会をすることとなるが、再会当初は和やかだった父親も、日が経つうちに昔の性格が戻り始め、またもや別れて暮らすこととなり、たまに様子を見に行く程度の付き合いとなってゆく。

倫理指導も最終局を迎えるが、この度はその父親にできるだけ毎日はがきを書きなさいと指導を受けた。さすがにもう当初の目的など忘れてしまいながらも、倫理指導のままに、父親にはがきを送り続けた。しかしはがきを何枚書いても、父親の暴言や態度はまったく変わらず、ますます疎遠状態がひどくなっていった。

あるとき、何を思ったか、父親のことが気になり様子を見に行ったところ、父親は不在で、部屋は掃除もせずひどい有様だったが、ある個所だけ片づけたようにこぎれいになっている場所があった。そこには、自分が送り続けたはがきが山積みとなり整然と置かれていた。そして、どのはがきもよれよれになっていて、どのはがきも涙が落ちてインクが読み取れないような跡がいくつもあるのが分かった。父親の日頃のその様子が容易に理解できる状態ではがきは保管されていた。。。。

その時である。何かが吹っ切れた、何かが変わった瞬間であった。

現在、昔悩んでいたような仕事の悩みからは卒業できた。そういう悩み自体が起こらなくなったのである。

皆さんも、会社のことや家庭のことで、何か悩みがあるようでしたら、ぜひ、倫理指導を受けて見られることをお勧めします。