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モーニングセミナーレポート

           
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第243回 モーニングセミナー

日にち:平成28年02月17日(水)6:30〜
講 師:新妻 秀一 氏(東北大震災被災・避難移住者)
テーマ: 子供達の健康と命、そして未来を守る
 

これまで映像を使っていろんな所で東日本大震災で体験してきたことをお話してきたが、今回は自分の体験だけをお話したいと思いあえて映像を使わないことにした。

とにかく、いきなり避難せよとの命令で、子供の下着と毛布二枚、家にあった現金をかき集めて、約10万円を持って車に飛び乗った。ガソリンが十分でなくて、本当にはらはらしながらやっとの思いで、埼玉の臨時収容所みたいなところに押し込まれた。

幹線道路は三本あったが、高速は使えず、もう一本は物資の輸送道路として国が使うというので、残された一本だけだったのでものすごい渋滞であった。ちなみに、伊方原発を見学したが、大きな道路がなくトンネルばかりなので、まず逃げられないと思った。海にしても地震で岸壁が破壊されたら船が接岸できない。大きな事故になると思う。

愛媛県に来たのは移住条件が一番よかったこと。西条を選んだのは四国といってもどこも地名を知らず、ただ高校野球で西条高校というのを聞いたことがあったから口にしただけだが、来て見て天国みたいにいいところだと思っている。

かつて、自分は原発推進者であったが、自分もふくめて家族が被爆した現在かつての自分の言動を深く後悔している。なまじ、家屋や田畑がそのまま残っているので、帰れないことに後ろ髪をひかれる思いでいる。いっそ津波で流されていたほうが新規一転がんばれるのではないかと思ったりする。

かわいそうなのは役場の職員の子供たちで親が村を出て行くか残るか選択を迫られた時、ほとんどのものがやむをえず残った。そのこどもたちの表情が暗いので、ときどきこちらの果物とか野菜を送ったりしている。

いまになってやっと体験を話すことができるようになったが、なんともやりきれない気持ちでいっぱいである。こどもは二人いるが、この愛媛の地で生きていく方向で将来を考えている。

あと4,5年したら、残してきた両親を連れてくることや田畑や山、家や墓などの始末に帰ることを考えている。こちらに移住した仲間と手をとりあって新しい生活を確立していくつもりで動いている。


西条西倫理法人会 MS副委員長 富樫 智純 (著)

   

   
   
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